サド侯爵の幻の手紙 至高存在に抗するサド

サド侯爵の幻の手紙―至高存在に抗するサド
著者名:フィリップ・ソレルス 鈴木創士・訳
発行年:1999年
出版社:せりか書房 
価格 :2000円


前半はソレルスによるサド論、後半はサドによる「架空の手紙」という構成をとる。
だが、前半のサド論は先行するサド論において描かれるサドのイメージの範囲に収まる程度のもので、はっきり言って退屈な文章である。
後半の「架空の手紙」にしてもサドによって描かれたという時代的なリアリティーを欠く文章であり、まるでサドが書いたように見えない(これは訳者の問題かもしれないが)。
まあ、読む価値なしです。